1陸技の特徴的な参考書について

 先日の記事「1陸技的リアル・オプション」の続き。
 1陸技(第1級陸上無線技術士)では試験の約1週間後に主催者(日本無線協会)から解答が公表される。問題も本試験そのままの内容がPDF文書で公開され、なかなかWeb 2.0的でよろしい。
 その解答によると、2ちゃんねるの関連スレッドを参考に採点したときよりも無線工学Bの科目が10点ほど上積みされることが判明し、合格の可能性が出てきた。(*´Д`)ハァハァ
 2時間半の試験時間一杯を使い切って無線工学Bの問題に粘着してよかった。私の隣の座席の受験者なんて、試験中全く筆記具を動かす気配もなく途中退出しちゃったからねえ...(業務命令で仕方なく受けに来ていたのかね)


 個人的に役に立った参考書を指摘しておくと、先日の記事でも列挙した電気通信振興会刊行の『第1級陸上無線技術士 技術問題解説シリーズ無線工学B (アンテナ系及び電波伝搬)』。
 不要なくらいにしつこい数式展開が特徴で、値段(2300円)と厚さ(240頁)の割りには濃い内容となっている。
 例えば本試験のA-3問では単純知識の穴埋め問題として問われた“[ B ]:sinθ”と“[ C ]:cos((π/2)cosθ)/sinθ”について…

微小(電気)ダイポールアンテナの電界強度の指向性関数(係数)D(θ)は[ B ]と表わされ、また、半波長ダイポールアンテナのD(θ)は、近似的に[ C ]と表わされる。

『技術問題解説シリーズ』では6頁も割いて解説している。
 確かに試験では直接問われることのない事柄が多く含まれ、評者によっては“使えない本の典型”と酷評を受けることもあるかと思う。試験の1,2週間前に読む本としてはお勧めできないが(笑)、個人的には知識の背景的部分から講釈されないと頭に入らない性質(たち)なので、これが無ければ本試験への対応は難しかったのではないか。この本でなぜか割愛されている「アンテナ系の測定」に関する分野は、私はいまだによく理解できておらず、本試験では類推や数式の相互関係でそれらしい答えを導き出しているくらいだからね。
 まあ、人によって“使える度・使えない度”が大きく異なるコンテンツということで、なにやらブログ図書館を連想させるところがある。(;´∀`)


 ところで、はてなのキーワードでは「第1級陸上無線技術士」がキーワードになっていてちょっと驚いたのだが、「含む日記」を書いているのは決まった人ばかりだったりする。id:shocknin氏とid:MIRIN氏。