実務補習に持参するとよいもの

必ず持参するべきもの

(1)ノート型パーソナル・コンピュータ
 受講心得には「診断報告書の作成等に当たっては、ノートパソコンを活用しますので、あらかじめ準備して下さい」とある。できれば重量2kg程度の小型の機種が移動時の負担にならなくてよい。
(2)携帯電話
 基本的に班のメンバー全員が行動を共にするのだが、待ち合わせの確認や個別行動(調査活動など)の際の連絡を行なうために無いと困る。
 人によっては電話として用いるのみならず、たびたびGoogle(検索サイト)を活用して報告書の作成に役立てていた。
(3)スーツ
 実務補習前半・後半各々で、社長に聞き取りを行なう日と、診断報告会を行なう日、および開講式と修了式ではスーツを着ることになる。私は上着としてジャケットも併用した。
 ちなみに、区役所を訪れて担当官に聞き取りを行なう日があって、私以外はスーツを着ていた。私はいわゆる第3セクター型の街づくり機関(TMO)の会合に出席するような感覚で、地味目の普段着で臨席してしまったのだが。
(4)言葉遣い
 社長・会長・理事長といった方々を前にお話をさせて頂くわけなので、きちんとした言葉遣いは必須である。

持参することが望ましいもの

(1)USBフラッシュ・メモリ
 コンピュータのUSB差込口に挿入する外部記憶装置。100円ライターのような形をしている。CDなどは書き込みに時間がかかり、またコンピュータとの相性が悪く読み書きに支障を来たすことがあり、さらにはCDを読み書きする機械を備えていないコンピュータが存在するなどの事情があり、おすすめできない。
 ただしUSBフラッシュ・メモリは小型のためゴミにまぎれて企業情報もろとも紛失しやすい点に注意しなければならない。
(2)電卓
 受講心得には「筆記用具一式、電卓等計算機類は必携です」とある。100円均一店で売っている小型電卓でもよいが、私は小型の関数電卓を持参した。ちょっとした統計処理が行なえるなどExcelの代用にもなる優れものである。
(3)フィールド・ノート
 聞き取りは文化人類学でいうフィールド・ワーク的なところがあるので、それに適したノートを用意するとよい。個人的にはルーズ・リーフはおすすめしない。
(4)ディジタル・カメラ
 診断報告書に載せる写真を撮影するためのもの。ただしメンバーのうち一人が持参すれば足りる。
(5)身分証明書
 身元がはっきりしていれば、滞在地の図書館で貸し出しカードを作ることができ、調査などに役立てることができる。私の場合は自宅と滞在先の所在地等を併記することで、区立図書館の貸し出しカードを作ってもらえた。

必ずしも持参しなくてよいもの

(1)ソフトウェアの解説書
 診断報告書はMicrosoftのWordやExcelを用いて書くことになるが(そもそも診断報告書の雛形がこれらのソフトウェアのファイルで提供される)、私は普段からWordやExcelをあまり使わない人間なので念のため解説書を準備していった。ちなみに私はテキストエディタばかり使っており、画像や図表が必要ならばHTMLで書き、章立てが必要ならばTeXで書く。
 しかしながら解説書を開くことは一度もなかった。メンバーに詳しい方がおり、分からなければその都度教えを請えば的確な答えが返ってきたからだ。またHTMLのタグの文法が必要になったことがあったが、これはインターネットで検索することで容易に情報を得ることができた。
 ただしExcelの複雑な関数を駆使したいといった場合には、手元に使い慣れた参考書があると便利だと思う。
(2)肩書き
 肩書きがあればその人の得意領域などが分かって班における立ち位置(ポジショニング)の構築が容易という利点がある。ただし15日間の長丁場だと、徐々にメンバーの人となりが分かってくるので必ずしも肩書きは重要でなくなる。
 なお、個人情報保護の趨勢を受けてか、所属企業における担当業務以外の個人的な情報については自分から話さない限り話題にならなかったように思う。